饒速日命
- 名前
- 饒速日命【日本書紀】(にぎはやひのみこと)
- 櫛玉饒速日命【日本書紀】(くしたまにぎはやひのみこと)
- 邇藝速日命【古事記】(にぎはやひのみこと)邇芸速日命
- 天照國照彥天火明櫛玉饒速日尊【先代旧事本紀】(あまてるくにてるひこあめのほあかりくしたまにぎはやひのみこと, あまてるくにてるひこあまのほあかりくしたまにぎはやひのみこと)天照国照彦天火明櫛玉饒速日尊
- 饒速日尊【先代旧事本紀】(にぎはやひのみこと)
- 天照國照彥火明櫛玉饒速日尊【先代旧事本紀】(あまてるくにてるひこほあかりくしたまにぎはやひのみこと)天照国照彦火明櫛玉饒速日尊
- 饒速日【日本書紀】(にぎはやひ)
- 櫛玉饒速日尊【先代旧事本紀】(くしたまにぎはやひのみこと)
- 天照國照彥天火明尊【先代旧事本紀】(あまてるくにてるひこあめのほあかりのみこと, あまてるくにてるひこあまのほあかりのみこと)天照国照彦天火明尊
- 膽杵磯丹杵穗命【先代旧事本紀,新撰姓氏録抄】(いきいそにきほのみこと, いきしにきほのみこと)胆杵磯丹杵穂命
- 神饒速日命【新撰姓氏録抄】(かんにぎはやひのみこと, かむにぎはやひのみこと)神饒速日命
- 速日命【新撰姓氏録抄】(はやひのみこと)
- 神饒速比命【新撰姓氏録抄】(かんにぎはやひのみこと, かむにぎはやひのみこと)神饒速比命
- キーワード
- 物部氏之遠祖【日本書紀 巻第三 神武天皇即位前紀 戊午年十二月丙申条】
- 物部氏遠祖【古語拾遺 神武天皇段】
- 後裔は左京
石上朝臣 ・左京阿刀宿禰 ・左京若湯坐宿禰 ・左京舂米宿禰 ・左京小治田宿禰 「欽明天皇の御代に小治田(おはりた)の鮎田(あゆた)を開墾したことにより小治田大連(おはりたのおおむらじ)を賜る」とある。・左京弓削宿禰 ・左京氷宿禰 ・左京曽禰連 ・左京越智直 ・左京衣縫造 ・左京軽部造 ・左京物部 ・右京曽禰連・右京肩野連 この二つの連は「神饒速日命の六世の後」。・山城国奈矣和連 校異:奈矣和造・奈若私造・奈矣勝・奈癸勝・山城国秦忌寸 ・摂津国阿刀連 ・河内国物部依羅連 ・河内国若湯坐連 ・和泉国韓国連 「武烈天皇の御世に韓国(からのくに)に遣わされ、復命した日に韓国連(からくにのむらじ)の姓を賜った」とある。・和泉国阿刀連・和泉国宇遅部連 校異:宇遅部・宇遅連・和泉国巫部連 校異:巫部・和泉国曽禰連・山城国物部首 校異:物部門・物部間・和泉国大部首 【新撰姓氏録抄 当サイトまとめ】
- 性別
- 男神
- 生年月日
- ( ~ 甲寅年12月30日)
- 没年月日
- (戊午年12月4日 ~ )
- 父
正哉吾勝勝速日天押穂耳尊 【先代旧事本紀 巻第三 天神本紀】
- 母
万幡豊秋津師姫栲幡千千姫命 【先代旧事本紀 巻第三 天神本紀】
- 先祖
- 配偶者
- 子
- 出来事
- ・・・
-
天照太神は「豊葦原の
千秋長五百秋長 の瑞穂国 は、我が御子正哉吾勝勝速日天押穂耳尊が治めるべき国である」と詔した。
委任の詔を賜って天降る時、高皇産霊尊の子である思兼神の妹の万幡豊秋津師姫栲幡千千姫命を妃とした。
そして天照国照彦天火明櫛玉饒速日尊が誕生した時、正哉吾勝勝速日天押穂耳尊が言うには「私が天降る準備をする間に子が生まれました。この子を降そうと思います」と。詔してこれを許した。
天神の御祖は詔して天璽瑞宝十種 を授けた。
所謂嬴都鏡 一つ。
辺都鏡 一つ。
八握剣 一つ。
生玉 一つ。
死反玉 一つ。
足玉 一つ。
道反玉 一つ。
蛇比礼 一つ。
蜂比礼 一つ。
品物比礼 一つである。
天神の御祖は詔して「もし痛むところがあれば、この十宝に『一、二、三、四、五、六、七、八、九、十。ふるべ、ゆらゆらとふるべ布瑠部。由良由良止布瑠部。』と言いなさい。そうすれば、死人は生き返ります」と教えた。これが所謂布瑠之言 のもとである。
高皇産霊尊は「もし葦原中国の敵、神人を拒んで待ち戦う者があれば、よく謀り、欺き防いで平らげなさい」と勅して、三十二人に防衛を命じ、御共として天降らせた。
天香語山命。尾張連 らの祖である。
天鈿女命。猿女君 らの祖である。
天太玉命。忌部首 らの祖である。
天児屋命。中臣連 らの祖である。
天櫛玉命。鴨県主 らの祖である。
天道根命。川瀬造 らの祖である。
天神玉命。三島県主 らの祖である。
天椹野命。中跡直 らの祖である。
天糠戸命。鏡作連 らの祖である。
天明玉命。玉作連 らの祖である。
天牟良雲命。度会神主 らの祖である。
天神立命。山背久我直 らの祖である。
天御陰命。凡河内直 らの祖である。
天造日女命。阿曇連 らの祖である。
天世平命。久我直 らの祖である。
天斗麻弥命。額田部湯坐連 らの祖である。
天背男命。尾張中島海部直 らの祖である。
天玉櫛彦命。間人連 らの祖である。
天湯津彦命。安芸国造らの祖である。
天神魂命。葛野鴨県主 らの祖である。
天三降命。豊国宇佐国造らの祖である。
天日神命。対馬県主 らの祖である。
天乳速日命。広湍神麻続連 らの祖である。
天八坂彦命。伊勢神麻続連 らの祖である。
天伊佐布魂命。倭文連 らの祖である。校異:倭久連
天伊岐志邇保命。山代国造らの祖である。
天活玉命。新田部直 らの祖である。
天少彦根命。鳥取連 らの祖である。
天事湯彦命。取尾連 らの祖である。
八意思兼神の子の天表春命。信乃阿智祝部 らの祖である。
天下春命八意思兼神の子。。武蔵秩父国造らの祖である。
天月神命。壱岐県主 らの祖である。
五部人を副え、御共として天降らせた。
物部造 らの祖天津麻良。
笠縫部 らの祖天曽蘇。
為奈部 らの祖。天津赤占。
十市部首 らの祖富富侶。
筑紫弦田物部 らの祖天津赤星。
五部造 を伴領 と為し、天物部 を率いて、御共として天降らせた。
二田造 。
大庭造 。
舎人造 。
勇蘇造 。
坂戸造 。
天物部 ら、二十五部人 。同じく兵杖を帯びて、御共として天降らせた。
二田物部 。
当麻物部 。
芹田物部 。
鳥見物部 校異:馬見物部。
横田物部 。
島戸物部 。
浮田物部 。
巷宜物部 。
足田物部 。
酒人物部 校異:須尺物部。
田尻物部 。
赤間物部 。
久米物部 。
狭竹物部 。
大豆物部 。
肩野物部 。
羽束物部 。
尋津物部 。
布都留物部 。
住跡物部 校異:経迹物部。
讚岐三野物部 。
相槻物部 。
筑紫聞物部 。
播磨物部 。
筑紫贄田物部 。
船長、同じく梶取らを共に率いて、御共として天降らせた。
船長、跡部首 らの祖天津羽原。
梶取、阿刀造 らの祖大麻良。
船子、倭鍛師 らの祖天津真浦。
笠縫 らの祖天津麻占。
曽曽笠縫 らの祖天都赤麻良。
為奈部 らの祖天都赤星。饒速日尊は天神の御祖の詔を受け、
【先代旧事本紀 巻第三 天神本紀】天磐船 に乗って河内国の河上の哮峰 に天降った。そして大倭国 の鳥見 の白庭山 に遷った。天磐船に乗って大空を翔けり行き、この鄉を巡り見て天降ったのである。所謂『虚空見日本国 』はこれか。
饒速日尊は長髄彦の妹の御炊屋媛を娶って妃とした。そして妊娠したが、まだ産まれないうちに饒速日尊は亡くなった。
まだ報せが天に上らないうちに、高皇産霊尊は速飄神に「我が神御子饒速日尊を葦原中国に遣わしたが、怪しく思うところある。お前が降って復命しなさい」と詔した。
速飄神は命を受けて天降り、亡くなっているのを見て、帰り上って「神御子は既に亡くなっております」と復命した。高皇産霊尊は哀れに思い、速飄命を遣わして天に上らせ、その神の亡骸を置いて七日七夜遊楽・哀泣して天上に収めた。 -
饒速日尊は夢で妻の御炊屋姫に教えて「お前の子を私の形見としなさい」と言って、
【先代旧事本紀 巻第五 天孫本紀】天璽瑞宝 を授けた。
また天羽羽弓 ・天羽羽矢 、また神衣・帯・手貫の三物を登美 の白庭邑 に葬らせた。これを以って墓とした。
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甲寅年
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戊午年12月4日
時に長髄彦が人を遣わして神武天皇に尋ねるには「昔、天神の御子が
【日本書紀 巻第三 神武天皇即位前紀 戊午年十二月丙申条】天磐船 に乗って天降りました。名付けて櫛玉饒速日命といいます。我が妹の三炊屋媛。またの名は長髄媛。またの名は鳥見屋媛を娶って御子が生まれました。名を可美真手命といいます。それで私は饒速日命を君としてお仕えしています。天神の御子は二柱もいるのでしょうか。なぜ天神の御子と名乗って人の地を奪うのですか。私が推測しますが、それは偽りでしょう」と。
天皇は「天神の御子は多くいる。お前が君とする者が本当に天神の御子であれば、必ずそれを示す物がある。それを示してみなさい」と言った。
長髄彦は饒速日命の天羽羽矢 と歩靭 を取って天皇に示した。
天皇はそれを見て「偽りではない」と言うと、自分の天羽羽矢と歩靭を示した。
長髄彦はそれを見て益々恐れ畏まった。しかし武器を構え、その勢いを途中で止めることは出来ず、誤った謀をを守り、また改心の気持ちも無かった。
饒速日命は、もとより天神が心配しているのは天孫のみということを知っていた。また長髄彦の性質がねじけているところがあり、天人の違いを教えても理解しないのをみて殺した。そして部下を率いて帰順した。
天皇は饒速日命が天降ったことを聞き、忠誠を尽くしたことを褒めて寵愛した。これが物部氏の遠祖である。-
饒速日命は敵を殺し、諸人を率いて官軍に帰順した。忠誠の効をとりわけ褒められて寵愛された。
【古語拾遺 神武天皇段】 -
戊午年12月4日
時に長髄彦が人を遣わして天皇に尋ねるには「昔、天神の御子が
【先代旧事本紀 巻第六 皇孫本紀 磐余彦尊段 戊午年十二月丙申条】天磐船 に乗って天降りました。名付けて櫛玉饒速日尊といいます。我が妹の御炊屋媛を娶って御子が生まれました。名を宇摩志麻治命といいます。それで私は饒速日尊を、次に宇摩志麻治命を君としてお仕えしています。天神の御子は二柱もいるのでしょうか。なぜ天神の御子と名乗って人の地を奪うのですか。私は他を知りません。また私が推測しますが、それは偽りでしょう」と。
天皇は「天神の御子は多くいる。お前が君とする者が本当に天神の御子であれば、必ずそれを示す物がある。それを示してみなさい」と言った。
長髄彦は饒速日尊の天羽羽矢 と歩靭 を取って天皇に示した。
天皇はそれを見て「偽りではない」と言うと、自分の天羽羽矢と歩靭を示した。
長髄彦はそれを見て益々恐れ畏まった。しかし武器を構え、その勢いを途中で止めることは出来ず、誤った謀をを守り、また改心の気持ちも無かった。
宇摩志麻治命は、もとより天神が心配しているのは天孫のみということを知っていた。また長髄彦の性質がねじけているところがあり、天人の違いを教えても理解しないのをみて舅 を殺した。そして部下を率いて帰順した。
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神武天皇は都を
橿原 に建てて、帝宅を造った。饒速日命は
【古語拾遺 神武天皇段】内物部 を率いて矛・盾を造り備えた。
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- 関連
火明命 同一神の可能性がある。- 孫:
味瓊杵田命 【新撰姓氏録抄 第二帙 第十四巻 右京神別上 天神 中臣習宜朝臣条】 - 孫:
日子湯支命 【新撰姓氏録抄 第二帙 第十七巻 大和国神別 天神 志貴連条】 - 三世孫:
出雲色男命 【新撰姓氏録抄 第二帙 第十四巻 右京神別上 天神 若桜部造条】 - 四世孫:
大矢口根大臣命 【新撰姓氏録抄 第二帙 第二十巻 和泉国神別 天神 榎井部条】 - 五世孫:
大阿斗足尼 【先代旧事本紀 巻第十 国造本紀 熊野国造条】 - 五世孫または六世孫:
伊香色雄命 【新撰姓氏録抄 第二帙 第十一巻 左京神別上 天神 穂積朝臣条, 新撰姓氏録抄 第二帙 第十一巻 左京神別上 天神 佐為連条】 - 六世孫:
大水口宿禰 【新撰姓氏録抄 第二帙 第十四巻 右京神別上 天神 采女朝臣条】 - 七世孫:
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大売布乃命 【新撰姓氏録抄 第二帙 第十六巻 山城国神別 天神 真髪部造条】 - 七世孫十世孫とするものあり。:
止知尼大連 【新撰姓氏録抄 第二帙 第二十巻 和泉国神別 天神 若桜部造条】 - 八世孫:
物部牟伎利足尼 【新撰姓氏録抄 第二帙 第十六巻 山城国神別 天神 佐為連条】 - 九世孫:
伊久比足尼 【新撰姓氏録抄 第二帙 第十六巻 山城国神別 天神 中臣葛野連条】 - 十世孫または十四世孫:
伊己布都大連 【新撰姓氏録抄 第二帙 第十四巻 右京神別上 天神 依羅連条, 新撰姓氏録抄 第二帙 第十九巻 河内国神別 天神 高橋連条】 - 十世孫または十一世孫:
伊己止足尼 【新撰姓氏録抄 第二帙 第十七巻 大和国神別 天神 佐為連条, 新撰姓氏録抄 第二帙 第十九巻 河内国神別 天神 氷連条】 - 十二世孫または十三世孫:
懐大連 (物部布都久呂大連 )【新撰姓氏録抄 第二帙 第十一巻 左京神別上 天神 依羅連条, 新撰姓氏録抄 第二帙 第十九巻 河内国神別 天神 物部条】 - 十二世孫:
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物部目大連 【新撰姓氏録抄 第二帙 第十六巻 山城国神別 天神 錦部首条】 - 十二世孫校異:十一世孫:
千速見命 【新撰姓氏録抄 第二帙 第十七巻 大和国神別 天神 長谷部造条】 - 十五世孫:
弥加利大連 【新撰姓氏録抄 第二帙 第十一巻 左京神別上 天神 大貞連条】 - 十五世孫:
物部麁鹿火大連 【新撰姓氏録抄 第二帙 第二十巻 和泉国神別 天神 高岳首条】 - 十八世孫:
子田知 【新撰姓氏録抄 第二帙 第十三巻 左京神別下 天神 若倭部条】