大草香皇子

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名前
  • 大草香皇子【日本書紀】(おおくさかのみこ, おほくさか
  • 草香皇子校異【日本書紀】(くさか
  • 大日下王【古事記】(おおくさかのみこ, おほくさか
  • 波多毘能大郞子【古事記】(はたびのおおいらつこ, はたおほいらつ)波多毘能大郎子
性別
男性
没年月日
安康天皇元年2月1日
  • 仁徳天皇にんとくてんのう【日本書紀 巻第十一 仁徳天皇二年三月戊寅条】
  • 日向髪長媛ひむかのかみながひめ【日本書紀 巻第十一 仁徳天皇二年三月戊寅条】
先祖
  1. 仁徳天皇
    1. 応神天皇
      1. 仲哀天皇
      2. 神功皇后
    2. 仲姫命
      1. 品陀真若王
      2. 金田屋野姫命
  2. 日向髪長媛
    1. 諸県牛諸井
配偶者
  • 中蒂姫なかしひめ【日本書紀 巻第十三 安康天皇元年二月戊辰朔条】
  • 眉輪王まよわのおおきみ目弱王まよわのみこ【日本書紀 巻第十三 安康天皇二年正月己酉条】【母:中蒂姫命なかしひめのみこと
出来事
  • 仁徳天皇の皇子として生まれる。母は日向髪長媛

    【日本書紀 巻第十一 仁徳天皇二年三月戊寅条】
  • 仁徳天皇が大日下王の御名代(みなしろ)として大日下部(おおくさかべ)を定める。

    【古事記 下巻 仁徳天皇段】
  • 安康天皇元年2月1日

    安康天皇大泊瀬皇子後の雄略天皇。のために、大草香皇子の妹の幡梭皇女を妻合わせたいと思った。
    そこで根使主を遣わして大草香皇子に言うには「幡梭皇女を頂いて、大泊瀬皇子に妻合わせたいと思う」と。
    大草香皇子が答えて言うには、「私はこの頃重い病を患って治りません。たとえば物を積んだ船が満ち潮を待つようなものでございます。しかし死ぬのは天命でございます。どうして惜しむに足りましょうか。ただ妹の幡梭皇女が孤児になるので、容易く死ねないのでございます。いま陛下がその醜さをお嫌いになられず、宮廷の女性の仲間にお入れ頂きました。これは甚だ大きな恩恵でございます。どうしてかたじけないお言葉を辞することが出来ましょうか。それで真心を表すために、私の宝の押木珠縵(おしきのたまかずら)(あるいは立縵(たちかずら)という。また磐木縵(いわきのかずら)ともいう)を捧げて、お使いの根使主に預けて奉ります。どうか賤しく軽々しいといえども、お納め頂き、契りの印として頂きたく存じます」と。
    根使主は押木珠縵を見て、その美しさに感動した。そこで偽って宝を自分の物にしようとした。
    そして偽って天皇に奏上して「大草香皇子は命を承らず、私めに『同族といえども、どうして我が妹を差し出すことが出来ようか』と言いました」と言うと、縵を己の物にして献上しなかった。
    天皇は根使主の讒言を信じて激怒し、兵を起こして大草香皇子の家を囲んで殺した。

    この時、難波吉師日香蛟父子は大草香皇子に仕えていた。
    共にその主君が罪も無く殺されたことを悲しみ、父は王の頸を抱き、二人の子はそれぞれ王の足を抱えた。
    そして「我が君は罪も無いのに死んでしまわれた。なんと悲しいことか。我ら親子三人は生前にお仕え申し上げ、死に殉じなければ家来とはいえない」と言うと、自刎して皇子の屍の側で死んだ。
    軍衆の悉くが涙を流した。

    ここに大草香皇子の妻の中蒂姫を宮中に召し入れて妃とした。
    また遂に幡梭皇女を召して大泊瀬皇子に妻合わせた。

    【日本書紀 巻第十三 安康天皇元年二月戊辰朔条】
    • 天皇は同母弟の大長谷王子後の雄略天皇。のために、根臣を大日下王のもとに遣わして「あなた様の妹の若日下王大長谷王子を結婚させたいと思うので奉りなさい」と詔した。
      大日下王が四度拝んで言うには「もしやこのような大命もあるのではないかと存じておりました。それで外出させずに置いておりました。これは恐れ多いことです。大命に従って奉ります」と。
      しかし言葉だけでは無礼であると思い、その妹の礼物として押木(おしき)玉縵(たまかずら)を持たせて献上した。
      根臣はその礼物である玉縵を盗み取り、大日下王のことを讒言して「大日下王は勅命を受けずに、『私の妹は同族の下敷きにはならない』とおっしゃって、大刀の柄を握ってお怒りになりました」と。
      それで天皇は激怒して大日下王を殺し、その王の嫡妻の長田大郎女を奪って皇后とした。

      【古事記 下巻 安康天皇段】
  • 安康天皇2年1月17日

    中蒂姫命安康天皇の皇后となる。

    【日本書紀 巻第十三 安康天皇二年正月己酉条】
  • 安康天皇3年8月9日

    眉輪王安康天皇を殺害する。

    【日本書紀 巻第十三 安康天皇三年八月壬辰条】