れきち

素戔嗚尊が、頸にかけていた五百箇御統(いおつのみすまる)の瓊(たま)を、天渟名井(あめのぬない)（またの名は去来之真名井(いざのまない)）で濯いで食べた際に生まれる。

素戔嗚尊が天真名井(あめのまない)に浮かべた剣の先を食い切り、吹き出した息吹の中から生まれる。

素戔嗚尊が、右の髻に巻いた五百箇御統(いおつのみすまる)の瓊(たま)を口に含んで、右の掌の中に置いた際に生まれる。

日神は素戔嗚尊がはじめから清い心があると知って、自分の子として、天原を治めさせた。

素戔嗚尊が右の瓊を嚙んで、右の掌に置いた時に生まれる。

速須佐之男命が、天照大御神から右の角髪に巻く八尺勾璁(やさかのまがたま)の五百津(いおつ)の御統(みすまる)の珠を受け取り、嚙みに嚙んで吐き出した息吹の霧から生まれる。

高御産巣日神と天照大御神は、天安河(あめのやすのかわ)の河原に八百万神を集めて、思金神に「この葦原中国(あしはらのなかつくに)は、我が御子が治める国として委任した国である。しかしこの国には道速振(ちはやぶ)る荒振(あらぶ)る国神達が多くいる。どの神を遣わして、説伏させれば良いだろうか」と言った。
思金神と八百万神が相談して言うには、「天菩比神を遣わすのが良いでしょう」と。
それで天菩比神を遣わしたが、大国主神に媚び従ってしまい、三年経っても復命しなかった。