廬城部枳莒喩

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名前
  • 氏(ウジ):廬城部【日本書紀】(いおきべ, いほ)廬城部
  • 姓(カバネ):連【日本書紀】(むらじ)連
  • 名:枳莒喩【日本書紀】こゆ)
性別
男性
生年月日
( ~ 雄略天皇3年4月30日)
没年月日
(安閑天皇元年閏12月1日 ~ )
  • 廬城部武彦いおきべのたけひこ【日本書紀 巻第十四 雄略天皇三年四月条】【母:不明】
  • 幡媛はたひめ【日本書紀 巻第十八 安閑天皇元年閏十二月是月条】【母:不明】
出来事
  • 雄略天皇3年4月

    阿閉臣国見栲幡皇女湯人(ゆえ)皇子・皇女を養育する湯坐。『湯人。此云臾衞』廬城部連武彦を貶めるために「武彦は皇女を犯して妊娠させました」と讒言した。

    武彦の父の枳莒喩はこの流言を聞いて、禍が身に及ぶことを恐れた。
    武彦廬城河(いおきのかわ)に誘い出すと、鵜飼の真似をして欺き、不意をついて打ち殺した。

    雄略天皇は使者を遣わして皇女に尋ねた。皇女は「私は知りません」と答えた。
    にわかに皇女は神鏡を持ち出すと五十鈴河(いすずのかわ)のほとりにやってきて、人の往来がないところを伺って鏡を埋めて経死した。

    天皇は皇女の不在を疑って闇夜をあちこち探させた。
    すると河のほとりに虹が見えた。蛇のようで四、五丈の長さだった。
    虹の起ったところを掘ると神鏡が出てきた。近くで皇女の屍を見つけた。
    割いてみると腹の中には水のようなものがあった。水の中には石があった。
    枳莒喩はこれによって子の罪を雪ぐことができた。
    子を殺してしまったことを悔い、報復に国見を殺そうとしたが、石上(いそのかみ)神宮に逃げ隠れた。

    【日本書紀 巻第十四 雄略天皇三年四月条】
  • 安閑天皇元年閏12月

    娘の幡媛物部大連尾輿瓔珞(くびたま)珠の首飾りを盗み取って春日皇后に献上した。
    事が発覚するに至り、枳莒喩は娘の幡媛采女丁(うねめのよほろ)として献上した。これは春日部采女(かすがべのうねめ)である。
    併せて安芸国の過戸(あまるべ)廬城部屯倉(いおきべのみやけ)を献上して娘の罪を贖った。

    【日本書紀 巻第十八 安閑天皇元年閏十二月是月条】