大国主神の兄弟には八十神大勢の神々。がいた。
その八十神それぞれが稲羽の八上比売と結婚したいと思って、共に稲羽に行ったとき、大穴牟遅神に袋を負わせて従者として連れて行った。
八上比売は八十神に答えて「私はあなた達の言葉は聞きません。私は大穴牟遅神に嫁ぎます」と言った。
それで八十神は怒って、大穴牟遅神を殺そうと思って皆で相談した。
大穴牟遅神は八十神を追い払って、国作りを始めた。
八上比売は先の約束どおりに結婚した。それで八上比売も連れて来られたが、正妻の須世理毘売を恐れて、生んだ子を木の股に刺し挟んで帰った。それでその子の名を木俣神といい、またの名を御井神というのである。
【古事記 上巻】