天智天皇10年11月10日
対馬国司が使いを筑紫大宰府に遣わして言うには「今月の二日に沙門道久・筑紫君薩野馬・韓島勝娑婆・布師首磐の四人が唐からやってきて言うには『唐国の使人郭務悰ら六百人、送使沙宅孫登ら千四百人。合わせて二千人が船四十七隻に乗って比智島(ひちしま)に停泊しました。語り合って、今我々の人や船の数は多い。急に向こうに着けば恐らく防人が驚いて射かけてくるであろう。そこで道久らを遣わして、予め来朝する意を明かにするため陳情します』と申しております」と。