武諸木
- 名前
- 武諸木【日本書紀】(たけもろき)武諸木
- キーワード
多臣 祖【日本書紀 巻第七 景行天皇十二年九月戊辰条】
- 生年月日
- ( ~ 景行天皇12年9月5日)
- 没年月日
- (景行天皇12年9月5日 ~ )
- 出来事
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景行天皇12年9月5日
【日本書紀 巻第七 景行天皇十二年九月戊辰条】周芳 の娑麼 にて景行天皇は南を望み、群卿に詔して「南方に煙が多く立っている。必ず賊がいるだろう」と。
即ち留まって、先ず武諸木・菟名手・夏花を遣わして様子を探らせた。
すると女人がいた。神夏磯媛という。その手下はとても多く、一国の魁帥 であった。
天皇の使者が遣ってくると聞いて、磯津山 の賢木を抜くと、上枝には八握剣 を懸け、中枝には八咫鏡 を懸け、下枝には八尺瓊 を懸け、また白旗を船首に立て、やって来て言うには「どうか兵を送らないで下さい。私の仲間に背くような者はいません。今すぐに帰順致します。ただ悪い賊たちがいます。一に鼻垂という賊は、みだりに君主の名を僭称して山谷に人を集め、菟狭 の川上にいます。二に耳垂という賊は、損なっては貪り、人民を掠めています。これは御木 の川上にいます。三に麻剥という賊は、徒党を集めて高羽 の川上にいます。四に土折猪折という賊は、緑野 の川上に隠れ住み、山川の険しさを恃みに多くの民を掠めています。この四人のいる所はそれぞれ要害の地です。各々が仲間を集めて一所の長となっています。皆が皇命には従わないと言っています。どうか急ぎ討伐して下さい」と。
そこで武諸木らは先ず麻剥を誘った。
赤衣・褌や様々な珍品を送り、従わない三人もおびき出した。
それぞれ仲間を連れてやって来たところを捕えて殺した。
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