猪名部真根

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名前
  • 氏(ウジ):猪名部【日本書紀】(いなべ, ゐな)猪名部
  • 氏(ウジ):韋那部校異【日本書紀】(いなべ, ゐな
  • 名:眞根【日本書紀】(まね)真根
生年月日
( ~ 雄略天皇13年9月29日)
没年月日
(雄略天皇13年9月1日 ~ )
出来事
  • 雄略天皇13年9月

    木工(こだくみ)の猪名部真根は石を台にして手斧で木を削った。
    終日削っても誤って刃を傷つけることはなかった。
    そこへ雄略天皇が来て怪しんで「誤って石に当てることはないのか」と尋ねた。
    真根は「決して誤りはございません」と答えた。
    そこで采女を召し集めると着物を脱がせ、ふんどしを締めさせて人前で相撲をさせた。
    真根はしばらく休み、また仰ぎながら削った。
    気付かぬうちに誤って刃を傷付けた。
    天皇は「どこの奴だ。朕を恐れずに不貞の心でみだりに軽々しい答えをして」と責めた。
    そして刑吏に渡して野で処刑しようとした。

    同僚の工匠が真根を惜しみ嘆いて歌を詠んだ。

    ()()()()() ()()()()()()() ()()()()()()() ()()()()() ()()()()()()() ()()()()()()()

    天皇はこの歌を聞いて「危うく人を失うところだったか」と嘆いた。
    そこで赦しの使いを甲斐の黒駒に乗せて走らせた。

    刑場に着くと刑を止めて赦した。
    そして結い綱を解いてまた歌を詠んだ。

    ()()()()() ()()()()()()() ()()()()() ()()𦤶()()()()() 一本。換伊能致志儺磨志(いのちしなまし)。而云伊志歌孺阿羅麻志(いしかずあらまし)。 ()()()()()()()

    【日本書紀 巻第十四 雄略天皇十三年九月条】